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大阪の高校を守る会が約1万名の署名を提出しました

2022.11.08

大阪の高校を守る会は11月7日、平野高校・かわち野高校・美原高校の廃校案の撤回を求める署名9,924名分を第1次分として府教委に提出しました。署名は提出行動後も搬入が続いており、1万名を超えて集約中です。

 

◆教育委員会会議は8日午後2時

 大阪の高校を守る会は、11月7日(月)午後4時から、「道理のない高校つぶし(案)は撤回を 平野高校・かわち野高校・美原高校の存続を求める署名」の第1次集約分、9千924名分を府教委に提出しました。3時からの記者会見に続いて行われた提出行動には、当該校の教職員や元教職員、地元の義務制教組や地元住民など7名が参加し、廃校案の撤回を強く求めました。府教委からは高校再編整備課の幡中課長が出席して署名を受け取り「明日の教育委員会会議にしっかり報告させていただく」と述べました。提出行動終了後に寄せられた署名も含め、署名集約は午後7時現在で1万481名となっており、さらに積み増しされる見込みです。府教委は明日8日午後2時からの教育委員会会議でこの問題を審議するとしていますが、集約が続いている署名に示された多数の府民の反対の声を押し切って決定を強行することは許されません。

◆道理のない高校つぶしは撤回を!

 8月29日に府教委が公表した「府立学校条例及び再編整備計画に基づく令和4年度実施対象校(案)」は、平野・かわち野・美原の3つの府立高校を2024年度から募集停止し廃校にするとしています。その理由は「4年連続して志願者が定員に満たず、改善の見込みがない」からです。
 しかし、これには全く道理がありません。第1に、そもそも公立高校の定員に「ゆとり」があるのは当然であり廃校の理由にはなりません。第2に、公立入試では毎年「定員割れ」をはるかに上回る不合格者が出ており、高校つぶしではなく競争の緩和こそ必要です。学区撤廃など受験競争を煽ってきた施策を見直し「希望者全入」を目指すべきです。第3に、少子化で「ゆとり」が生じているのであれば、国民多数の願いである少人数学級など教育条件の改善につなげるべきです。高校つぶしはその条件を自ら投げ捨てるものに他なりません。

◆署名・宣伝に広がる府民的共感!

 大阪の高校を守る会は廃校案の発表を受けて、①道理のない廃校案の撤回と3校の存続、②府立学校条例の抜本見直し、③すべての府立高校の教育条件改善を求める署名を提起し、府民宣伝に全力をあげてきました。
 府民向けビラ5万枚を発行するとともに、9月23日には決起集会を開催、終了後の上六宣伝を皮切りに、近鉄河内松原駅前、河内天美駅前、地下鉄出戸駅前、近鉄布施駅前、JR天満駅前で、府庁前で、また美原高校・かわち野高校の門前でも宣伝行動を行いました。また、府議会全会派をはじめ、各団体への要請行動を展開しました。府高教は、大阪の高校を守る会に連帯し、各分会と、市内南支部・中河内支部・南河内支部を中心に署名集約と宣伝に全力をあげてきました。

◆提出集会では参加者の発言で府教委を追及

 提出行動では7名の参加者全員が発言し、府教委を追及しました。おもな発言は以下の通りです。
 ◇定員割れを理由に学校をつぶすのは道理がない。平野高校で15年勤務し生徒の成長を目にしてきた。定員割れは悪いことではないのに、今学んでいる生徒や卒業生に否定的なメッセージを与えるのは許せない。◇現役時代に自分が勤務した4校のうち3校が廃校となり怒りを感じる。少子化を少人数学級のチャンスにして欲しい。高校生にあきらめ感を持たせるような政策は許せない。◇松原市の小学校に勤務している。美原高校での学びを糧に人生を切り拓いていく子どもたちがいる。松原市の小中の校長会も反対意見を市教委にあげた。廃校反対は管理職も含めた教育関係者の一致した思いだ。◇盾津高校でPTA役員をした。地域には親も子も盾津(かわち野)という家庭がたくさんある。自転車で行ける学校がなくなる。孫を行かせようと思っていたのになどの声が上がっている。災害時の避難所でもある学校をなくさないで欲しい。